2025年度 GHG排出量 33.6 t‑CO₂e ─ SBT 1.5℃目標を達成

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大野 拓人

B!

2026年3月9日
スタッフ株式会社

報道関係者各位

2025年(暦年)温室効果ガス(GHG)排出量 33.6 t‑CO₂e
─ 国際目標「SBT 1.5℃」を達成 ─

社員12.5%増・冷房負荷の高い夏でも、室外機への遮熱塗装で冷房電力の改善傾向を確認

📌 3つのポイント

GHG排出量は33.6 t‑CO₂e。SBT 1.5℃目標ライン(基準年比79.0%)に対し、実績は77.9%で達成しました。
社員が5名増え45名となり、冷房負荷の高い夏にもかかわらず、1人あたりのGHG排出量は前年比9.9%改善(0.747 t‑CO₂e)しました。
室外機への遮熱塗装について、同一ビル内の未施工区画との比較分析の結果、冷房期に約3〜4%の追加的な電力改善が示唆されました(推定削減量 約1 MWh)。
スタッフ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:中山 和則)は、2025年(暦年)の温室効果ガス(GHG)排出実績を公表しました。
2020年を基準として22.1%の削減を達成し、当社がSBT 1.5℃目標に基づいて管理する2025年時点の目安(基準年比79.0%)に対し、実績は77.9%となり、目標を達成しました。
また、2025年4月に施工した空調室外機への遮熱塗装(マクニカット®)について、同一ビル内の未施工区画との比較分析の結果、冷房期に追加的な電力改善が示唆されました。

※『マクニカット®』は株式会社マクニカの登録商標です。

📖 用語ガイド

GHG(温室効果ガス):地球温暖化の原因となるガスの総称。CO₂(二酸化炭素)が代表的です。

Scope 1:自社で燃料を直接燃焼して出るCO₂(社用車のガソリンなど)。当社は2023年以降ゼロを維持しています。

Scope 2:購入した電気の使用に伴うCO₂。当社のGHG排出のほぼ全量を占めます。

SBT 1.5℃:Science Based Targets(科学的根拠に基づく目標)。産業革命前からの気温上昇を1.5℃以内に抑えるため、企業に求められる排出削減の国際基準です。

t‑CO₂e:温室効果ガスをCO₂に換算した重量(トン)。

CDD₂₂(冷房度日):日平均気温が22℃を超えた分の累積値。冷房需要の大きさを示す指標です。

中間期:冷房期・暖房期の間の時期(4〜5月、10〜11月)。冷暖房の需要が比較的少ない期間です。

マクニカット®:エアコン室外機に塗布する遮熱断熱塗料。太陽熱の反射と断熱により、空調の消費電力削減を図ります。

1. 2025年(暦年)GHG排出ハイライト

項目 2025年 2024年 増減
GHG排出量(Scope 1+2) 33.6 t‑CO₂e 33.2 t‑CO₂e +1.4%
基準年(2020年)比 77.9% 76.8% +1.1 pt
SBT 1.5℃ 目標ライン 79.0% 83.2%
目標との差 ▲1.1 pt(達成) ▲6.4 pt(達成)
Scope 1 0.00 t‑CO₂e 0.00 t‑CO₂e
Scope 2(電力由来) 33.6 t‑CO₂e 33.2 t‑CO₂e +1.4%
年間電力使用量 79,486 kWh 78,406 kWh +1.4%
排出係数 0.000423 t‑CO₂/kWh 0.000423 t‑CO₂/kWh
社員数 45名 40名 +12.5%
1人あたりGHG排出量 0.747 t‑CO₂e 0.829 t‑CO₂e ▲9.9%

※ 社員数は役員を含む7月1日時点の人数です。

2. SBT 1.5℃目標の達成状況

当社は2020年を基準年とし、SBT 1.5℃の水準に沿って2030年までにGHG排出量(Scope 1+2)を基準年比42%以上削減する目標を掲げています。この目標から導かれる2025年時点のパスライン(目安)は基準年比79.0%です。

2025年(暦年)の排出実績は33.6 t‑CO₂eで、基準年(43.2 t‑CO₂e)比77.9%となり、目標ラインを1.1ポイント下回って達成しました。社員数が前年40名から45名へ12.5%増加したにもかかわらず、1人あたり排出量は0.747 t‑CO₂e(前年比▲9.9%)と着実に改善しています。

Scope 1排出は実質ゼロ水準まで低減し、2023年以降ゼロを維持しています。排出量のほぼ全量がScope 2(電力由来)であるため、電力使用量の管理が引き続き最重要課題です。

3. 2025年の背景と条件

2025年の夏季(6〜8月)は、横浜地方気象台の観測データによると平年を上回る高温が続き、冷房負荷の高い夏となりました。月別の平均気温差(対前年)は6月+1.6℃、7月−0.6℃、8月+0.2℃、9月−0.3℃でした。

冷房需要の指標であるCDD₂₂(冷房度日、基準温度22℃)は、6〜8月平均で前年比+2.36℃となり、2025年の年間CDD₂₂合計は643.7と過去8年間で最大でした(2024年は617.1)。これは冷房電力が増加しやすい条件であったことを意味します。

こうした厳しい条件の中で、社員数45名に増えたにもかかわらず、GHG排出量を目標ライン内に収めたことは、日常の省エネ運用と遮熱塗装の複合効果によるものと考えています。

4. 遮熱塗装の効果分析

🌿 遮熱塗装効果の要点

主結果 冷房期に約3〜4%の追加的な電力改善が示唆されました。
推定削減量 1 MWh(CO₂換算 0.3〜0.4 t‑CO₂e)
感度分析 内部比較(施工3F/4F/6F vs 未施工5F/8F)で11.4%の相対改善。ただし在席人数・フロア用途の補正前の値であり、上限の目安です。

2025年4月、当社オフィスビルの空調室外機にマクニカット®(遮熱断熱塗料)を施工しました。施工対象は3階・4階・6階の室外機で、5階・8階は未施工のまま比較対象としています。

4‑1. 分析手法

効果の推定には、同一ビル内の施工フロアと未施工フロアの電力使用量を比較する方法を採用しました。施工前(中間期:4〜5月)と施工後(冷房期:6〜9月)の電力変化率を両群で算出し、その差分から遮熱塗装固有の効果を抽出する差分分析(Difference-in-Differences に準じた手法)です。

ただし、フロアごとの在席人数の偏りや用途差(会議室の有無など)は完全には補正できていないため、結果は控えめな推定値として解釈しています。中間期(10〜11月)の補正も加え、季節変動の影響をできる限り排除しました。

4‑2. 分析結果

分析手法 結果 位置づけ
差分分析(施工 vs 未施工、冷房期) 約3〜4% 控えめな推定値です
推定削減電力量 約1 MWh CO₂換算 0.3〜0.4 t‑CO₂e
感度分析(内部フロア比較、未補正) 11.4% 補正前の相対改善率(上限の目安)
感度分析の上限値 約3 MWh CO₂換算 約1.3 t‑CO₂e

※ 参考値:前後比較では施工フロアで9.1%、未施工フロアで5.8%の変化率が観測されましたが、フロア間の条件差を含むため主結果には採用していません。感度分析の11.4%は3F/4F/6F(施工済)と5F/8F(未施工)の差分であり、在席人数やフロア用途の補正がされていない未補正値です。
※ 推定削減量のレンジ:0.8〜1.2 MWh(CO₂換算 0.3〜0.5 t‑CO₂e)。本文では中央値の約1 MWhを代表値として表記しています。

4‑3. 考察と留意点

冷房期に約3〜4%の追加的な電力改善が示唆されたことは、冷房負荷の高い夏にも排出目標を達成できた一因と考えられます。ただし、1シーズンのデータに基づく分析であり、フロア間の在席人数差や設備条件の違いを完全に制御できていない点に留意が必要です。2026年夏のデータを加えた2シーズンでの検証を経て、より確度の高い効果評価を行う方針です。

5. 今後の方針 ─ 2030年目標に向けて

SBT 1.5℃パスラインでは、2030年までに基準年比58.0%(42%削減)への到達が求められます。当社は以下の取り組みを継続・強化し、目標達成を目指します。

① 社員増加への対応:事業成長に伴う人員増を見込みつつ、1人あたり排出量の減少傾向を維持するための運用改善を進めます。

② 排出係数の動向注視:電力会社の排出係数変動が当社のScope 2に直接影響するため、再エネ比率の高い電力メニューの検討も視野に入れます。

6. GHG排出量の年次推移(2018〜2025年)

電力量
(kWh)
排出係数
(t‑CO₂/kWh)
Scope 1
(t‑CO₂e)
Scope 2
(t‑CO₂e)
合計
(t‑CO₂e)
基準年比 SBTライン 社員数 1人あたり
(t‑CO₂e)
2018 80,058 0.000462 0.45 36.99 37.44 39 0.960
2019 78,498 0.000457 0.17 35.87 36.04 38 0.949
2020(基準年) 89,940 0.000480 0.14 43.17 43.31 100.0% 100.0% 41 1.056
2021 85,498 0.000457 0.14 39.07 39.21 90.5% 95.8% 40 0.980
2022 81,860 0.000459 0.07 37.57 37.64 86.9% 91.6% 40 0.941
2023 77,498 0.000434 0.00 33.64 33.64 77.7% 87.4% 40 0.841
2024 78,406 0.000423 0.00 33.17 33.17 76.6% 83.2% 40 0.829
2025 79,486 0.000423 0.00 33.62 33.62 77.9% 79.0% 45 0.747

※ Scope 2 排出係数は東京電力エナジーパートナーの各年実排出係数を使用。2025年は暫定値として2024年と同じ0.000423 t‑CO₂/kWhを適用。確定値の公表後に更新予定です。
※ 基準年(2020年)の合計排出量43.31 t‑CO₂eのうち、Scope 2は43.17 t‑CO₂eです。SBTラインの基準年比はScope 1+2合計で算出しています。
※ 合計欄の33.6 t‑CO₂eは33.62の四捨五入値です。

7. SBT 1.5℃ パスライン(2020〜2030年)

SBTライン(基準年比) 実績(基準年比) 達成
2020(基準年) 100.0% 100.0%
2021 95.8% 90.5%
2022 91.6% 86.9%
2023 87.4% 77.7%
2024 83.2% 76.6%
2025 79.0% 77.9%
2026 74.8%
2027 70.6%
2028 66.4%
2029 62.2%
2030(目標年) 58.0%

※ パスラインは基準年(2020年)100%から2030年58.0%(42%削減)へ線形補間で算出。年率約▲4.2ポイントです。

📎 関連リンク

マクニカット® 製品情報(マクニカ)

横浜地方気象台 月別気温データ(気象庁)

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