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cosmobloomとスタッフ、衛星ダイレクト通信実現に向けた膜面アンテナの共同開発を開始

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cosmobloomとスタッフ、衛星ダイレクト通信実現に向けた膜面アンテナの共同開発を開始

報道関係者各位

2025年7月31日

株式会社cosmobloom
スタッフ株式会社


cosmobloomとスタッフ、衛星ダイレクト通信実現に向けた膜面アンテナの共同開発を開始

株式会社cosmobloom(本社:東京都大田区、代表取締役 / CEO:福永桃子)と、スタッフ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:中山和則)は、衛星ダイレクト通信実現に向けた膜面アンテナの共同開発を開始したことをお知らせいたします。

共同開発の目的

宇宙空間での膜面アンテナ展開イメージ

これまで、cosmobloomではJAXA宇宙構造物システム研究室との共同研究を通じて、柔軟構造物の設計技術を活かし、膜面アンテナに関する基礎的な検討を進めてきました。本共同開発においては、アンテナの設計と製品化の間に存在する技術的ギャップを解消すべく、cosmobloomと当社のアンテナ開発技術を融合させ、膜面アンテナの実現に取り組んでまいります。

近年では、SpaceX社やAST SpaceMobile社による衛星通信サービスが拡大しており、衛星ダイレクト通信の需要が高まっています。このような高速・大容量通信を実現するためには、数メートルから数十メートル級の大型アンテナが必要です。これまでは剛体パネルを用いたアンテナが主流でしたが、今回の共同開発により、軽量かつ高い収納性を備えた、大型のフェーズドアレイアンテナを小型衛星に搭載することが可能となります。

なお、本共同開発の進捗については、2025年8月2日から7日にかけて米国ユタ州で開催される「Small Satellite Conference 2025」にて、cosmobloomのエンジニアの折居氏が発表を行う予定です。

今後の展望

膜面アンテナは、衛星ダイレクト通信に加え、合成開口レーダー(SAR)アンテナやLPWA(Low Power Wide Area)アンテナなど、さまざまな用途への展開が可能です。特にアンテナの大型化が進む中で、膜面アンテナの特長である「軽量性」および「高い収納性」が大きな優位性を発揮することから、従来の剛体パネル型アンテナに代わる新たな選択肢として期待されています。

さらに、膜面アンテナの技術が進展することで、比較的面精度が低い構造でも理想的な電波出力が可能となり、これにより将来的な宇宙太陽光発電システム(以下、SSPS)の実現にもつながる重要な基盤技術となることを目指しております。

夕景と膜面アンテナのイメージ図

コメント

株式会社cosmobloom 代表取締役 / CEO 福永桃子 コメント
この度、スタッフ株式会社様とご一緒に膜面アンテナの開発を進めさせていただくことになりました。研究としては様々な取り組みがされていますが、本当に使えるものとして実用化を共に目指していただけることに大変感謝をしております。cosmobloomでは初期よりアンテナ開発を視野にいれて検討を進めてきていますが、コア技術は機構部分であるため、アンテナのプロフェッショナルであるスタッフ株式会社の皆様と開発を進めることで、より早く、最適な設計を目指していくことができるようになりました。アンテナは様々な用途で使用でき、SSPS開発にも技術的に寄与することができます。本開発をきっかけに、スタッフ株式会社様の皆様と革新的な宇宙開発を進めていけることを楽しみにしておりますので、今後ともご期待いただけますと幸いです。

スタッフ株式会社 代表取締役社長 中山和則 コメント
この度、cosmobloom様と衛星ダイレクト通信の実現に向け、膜面アンテナの開発を進める運びとなりました。非地上系ネットワークの活用において、高速、大容量通信を実現するめには宇宙空間で安定的に使える大型アンテナの開発が必須です。今回の共同開発により、大型の膜面アンテナを小型衛星にコンパクトに格納し、利用エリアで展開して使うことができれば、今後の宇宙空間での通信分野の発展に大きく寄与するものと確信しております。
弊社は、これまで数多くの携帯電話やスマートフォン等の開発に携わって参りましたが、筐体内の限られたスペースへ収納するために、“より小型化”で“より軽量化”を追求しながらも、“より高性能”なアンテナを開発してきた経験があります。
今回も様々な制約はありますが、世界でも類を見ない技術と柔軟な発想力を持って事業を展開されているcosmobloom様と本開発に関わる機会をいただけたことへの感謝を申し上げると共に、その実現に向けて覚悟を新たに取り組んで参ります。

 


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